発電所の施工管理は理系の仕事でしょうか?

答えはNOです。
東京パワーテクノロジーでは、文系出身者や学生時代に電気や機械などの専門分野を学んでいない社員も
活躍しています。

そこで、全く関係のない専攻から東京パワーテクノロジーへ入社した若手と、
彼の入社から今までを知る上司が対談。

2人の話から見えてきた文系から活躍するための秘訣は、施工管理の仕事をする上で欠かせないものでした。

member

  • 石田 海人

    2022年4月入社

    横浜事務所・
    工事・運転グループ

    体育学部スポーツ医科学科を卒業し、東京パワーテクノロジーへ入社。現在は機械系の海水担当(発電設備を冷却するスクリーンや循環水ポンプ)の施工管理者として活躍中。

  • 塚脇 弘文

    1997年4月入社

    横浜事務所
    工事・運転グループマネージャー

    石田さんとは入社時にタービン担当者としてOJTを行った。石田さんの前向きな仕事ぶりに大きな期待を抱きながら、現在も上司として日々指導にあたっている。

Topic 1

“コミュ力”を活かしたくて技術職に

塚脇

理系

文系から入社してくる技術職の新入社員も全体の約15%に増えて、私の時代からは随分変わってきたという印象です。自分やその後見てきた後輩を含めて、理系の就職活動はこれまでに学んできた専門分野の知識や技術を活かせる仕事を考えていることが多いと思っていますが、石田さんはどうでしたか?

石田

文系

僕の場合、学生時代の勉強と就活はあまり関係ありませんでした。人と話すことが好きでしたし、コミュニケーション能力が自分の強みだと思っていたので、「施工管理者に適性があるのではないか」と感じたのが就職活動の軸になっていた部分でした。
もちろん施工管理と言っても住宅やゼネコン等幅広いですが、東京パワーテクノロジーは施工管理の中でも発電所というインフラに関わる設備を主に扱っており、自分の周りを含めた人々の生活を支える社会的な貢献の大きさや、企業としての安定性に魅力に感じて入社しました。

塚脇

理系

もちろん機械設備、電気設備の知識も重要ですが、施工管理者には石田さんのようなコミュニケーションを円滑に取れる能力も必要ですから、いい見立てだったと思います。
私たちは修理や点検のためにお預かりした設備をより良くしてお返ししないといけないわけです。そのためには協力会社の方たちに細かく指示を出していくことが求められます。その土台になるのがコミュニケーション能力ですからね。

石田

文系

指導するにあたり、文系と理系で違いはありますか?

塚脇

理系

文系も理系も同じですね。ただ、どんな新入社員であっても専門用語は使わないように心掛けています。働き始めはとても大切な時期ですから、例えばタービンは扇風機、ボイラーはやかん、発電機は自転車のライトなどのように、仕事の専門用語をなるべく日常の言葉で置き換え、分かりやすく伝えられるようにしています。

石田

文系

専門用語の多さは僕も苦労した部分でした。発電設備の機器はネットを使って調べようと思っても出てこないことが多いので、先輩や協力会社の方に直接聞かないと分からないことが多かったです。
最近は自分自身も社歴が長くなって後輩に教えるシーンが増えてきましたが、塚脇さんがしてくれたようになるべく分かりやすい説明を心掛けるようにしています。

塚脇

理系

私自身は理系で「大きな機械をメンテナンスしてみたい」と思って入社しましたが、タービンなんて見るのは当然初めてでしたし、そもそも電気が発電所でどうやって作られているかということに詳しい学生はほとんどいないと思います。
だから、今こうして新入社員や後輩の指導をする立場になってより思うのは、文系も理系もスタートラインに大きな差はないということですね。文系出身の人は「文系だから……」と引け目を感じているかもしれないですが、心配する必要はないと思います。

Topic 2

成長を支える手厚い研修

石田

文系

僕も入社したころは「文系と理系だと差があるのかな」と思っていましたが、文系だからつまずいたり、取り残されたりしたことなどは、これまでほとんどありませんでした。

塚脇

理系

実際に入社してから受ける研修のカリキュラムは、文系も理系もみんな一緒であることがその証拠ですね。

石田

文系

僕が入社した年は4月に本社でビジネスマナーなどを学ぶ研修を受けた後、2週間ほど発電設備について資料を使いながら勉強する座学の研修がありました。その後は各発電所の配属先に割り振られて、電気やタービン等それぞれのグループを1ヶ月単位で回りながら、発電所について実地で学んでいきました。
そのどれも文系だからと分けられることはなく、全て一緒でした。確かに学生時代に電気の勉強をしてきた人は電気には詳しいです。しかし、仕事をする上で求められる発電所の設備等の知識量は大きく変わらないように思います。入社してすぐに研修で丁寧に学ぶことができるので、入社前の知識量や専門性は本当に気にしなくても大丈夫です。
塚脇さんに1番最初にお世話になったのは、タービングループのOJTでしたね。

塚脇

理系

タービンの研修では、花形であるタービン本体の設備工事を経験してもらいましたね。30人ほどの協力会社の方が作業している中に混ざってもらい、一緒に仕事をして、実際に自分たちも手を動かしていく。そうやって初めて、発電所の現場でどういうことが行われているのかが経験として理解できるようになる。
このときに大事になってくるのが、コミュニケーションです。

石田

文系

塚脇さんからは最初にも、人との関わり方について話していただきましたよね。

塚脇

理系

「東京パワーテクノロジーの施工管理は仕事をお願いし、指示を出す立場だ」という話ですね。現場で一緒に働く協力会社の協力会社の方とまずは挨拶からコミュニケーションを取って、顔を覚えてもらって、手伝いをさせてもらいながら仕事を教えてもらう。言葉にすれば当たり前かもしれませんが、そういう人同士の関わりのなかで、石田さんが徐々に仕事に慣れていけばいいなと思っていました。ですが石田さんは、本当にあっという間に溶け込んでいきましたね。

石田

文系

ありがとうございます。

塚脇

理系

1ヶ月もしないうちに協力会社の方たちと融合して、きちんとコミュニケーションを取り、教わりながら自分に与えられた目の前の仕事をこなしていたのはよく覚えています。年上で経験も豊富で、一見すると気難しくも見える協力会社の方々の輪に飛び込んでいくのは簡単なことではないと思っていたので感心しました。

石田

文系

人と喋るのが好きなので、そういうハードルはあまり感じませんでした。今は、あの頃にもっと話を聞いておけばよかったと思っているくらいです。

Topic 3

今、直面している壁

塚脇

理系

入社からここまで、石田さんは順調に東京パワーテクノロジーの施工管理者として力をつけてきたと思いますが、実感としてはどうですか?

石田

文系

そうですね……。入社から今までで知識も経験も身につき、成長した実感はあります。自分で考えて指示を出したことで現場がイメージ通りに動いていった際は大きなやりがいも感じました。
ですが、自分で考えて動けるようになってきた反面、相談が疎かになっている状況が多いのは反省点です……。

塚脇

理系

現場で協力会社の方と連携しながら作業を進めていく力はあるので、ここを乗り越えられればそこから先の成長スピードは早いと思います。
よく「同じミスを2度とするな」と言いますが、そういった特効薬のようなものはないと個人的には思っています。1つひとつ教わって、理解して、それをくり返し実践しながら地に足をつけて進んでいくしかありません。
ただ、石田さんの場合は持ち前の明るさとコミュニケーション能力の高さという大きな武器があるので、くり返し1歩1歩取り組んでいった先で、後輩からも頼りにされる立派な施工管理者になってくれることを期待しています。

石田

文系

不器用というか、物覚えがいいほうではないと自覚しているので、まずは目の前の仕事の質を高めていきたいです。
将来的には、塚脇さんのようなタービンまで担当できる施工管理者になれるように頑張ります!

Topic 4

チャレンジしたい文系のあなたへ

塚脇

理系

文系も理系も関係なく、発電所で扱うものに興味が持て、真面目に仕事に取り組もうという気持ちがあればスタート時点としては十分だと思います。むしろ興味や好奇心が仕事に対して全く向かないようだと、やっていても面白くなくなってしまうので続かないのではないかと感じますね。

石田

文系

発電所の施工管理者というイメージのハードルがあると思いますが、知識や技術の部分は入社したあとで1年間の研修がきちんとあるので、大きな心配はいらないです。また、自分が入社した時はありませんでしたが、今は入社前に電気について勉強できる分かりやすいテキストなども配布してもらえるので、より安心して入社を迎えられるようになっているとも思います。
何より僕でもここまでやってこられているので、文理に関係なく、どんな方でもできるはずです。

塚脇

理系

もちろん研修が終わったらそれで放置というわけではありません。現場で先輩や上司、協力会社の方から学び続けることはありますし、取らないといけない資格の勉強を含めた管理職になるまでのカリキュラムも整っているので、段階に合わせて成長し続けられる環境があります。
福利厚生も充実していて働きやすい環境も整っていると思うので、まずは飛び込んできてもらえると嬉しいですね。