澁谷 啓太

土木建築の施工管理

常陸那珂総括事務所/土木建築グループ 2018年| 工学部 建築学科

プロフィール

改修・点検を担う現場の建築担当として、責任ある判断と柔軟な発想で業務に挑む。ドローン、360度カメラ、点群データなどの技術導入にも積極的で、社内外に新たな提案を続けるチャレンジャー。発電所という社会インフラの要を守るという自負と責任を胸に、見えないところまで丁寧に向き合い続けている。

入社からのキャリア

  • 2018

    入社1年目〜

    4月 入社 土木建築事業部 建築グループ
    10月 新潟原子力事業所 建築グループ

  • 2023

    入社5年目〜

    5月 土木建築事業部 建築工事グループ異動
    6月~2024年3月 常陸那珂総括事務所 土木建築グループ駐在

  • 2024

    入社6年目〜

    11月 常陸那珂総括事務所 土木建築グループ異動

普通では見られない建築物に惹かれて

東京パワーテクノロジーを志望した理由を教えてください。

学生時代はいわゆるゼネコンを志望していたのですが、就活エージェントの紹介でTPTを知り、発電所や工場などの特殊な建築物に惹かれました。面談で出会った社員の方の話からも、一般のゼネコンとは異なる業務内容があると感じたのがきっかけです。
発電所という特殊な現場での改修工事や点検業務は、街場の建築では味わえない魅力があります。こうした現場に立ち会えること自体が面白く、「ここでなら、自分にしかできない経験ができる」と思い、入社を決めました。
また、通常なら一般の人が立ち入れない場所に自分の知識や技術で関わることができる点に、社会インフラの根幹に携わる責任とやりがいを感じました。長期的にキャリアを築けるフィールドが広がっている環境も大きな魅力です。

建物の"健康"を管理する、建築のドクター

現在の仕事内容と、その中で感じる責任について教えてください。

現在は、火力発電所において建築工事の施工管理を担当しています。たとえば、コンクリートのひび割れや鉄骨の腐食などを点検し、必要に応じて補修や改修工事を行っています。女性職員の増加に伴い、更衣室や休憩室の改修など、快適な職場環境づくりにも力を入れています。
設計から図面作成、工事の提案、そして完成まで一貫して担っているのが特徴で、ただ依頼された工事を行うのではなく、「どう直せばベストか」を自ら考え、提案することも重要な役割です。施工管理は単に指示を出すだけでなく、現場の安全、品質、工程すべてを把握する必要があります。多くの人と関わりながら、プロジェクトを一歩ずつ前に進めていく感覚は、まさに建築のドクターと呼べるような職業だと思います。

"できない"と決めつけず、新しい挑戦に取り組む

入社当時からの成長を感じるエピソードはありますか?

今注力しているのが、ドローンや360度カメラといった新技術の導入です。ドローンが話題になり始めた頃、「発電所でも使えるのでは?」と感じ、上司に相談したところ、「やってみよう」と背中を押してもらえました。
実際に鉄塔のてっぺんや、タンク内部のような酸素欠乏リスクのあるエリアなど、人が立ち入るのが難しい場所でドローンが有効に機能しています。自分で操作もできるように資格も取得し、安全性と効率性の両面から現場を支えることに、やりがいを感じています。

点群データで、現場を3D化する未来へ

今後、取り入れていきたい技術や仕組みはありますか?

最近注目しているのは、点群データという技術です。レーザーで距離を測り、現場を3Dモデル化することで、言葉や図面だけでは伝わりづらかった情報が、直感的に理解できるようになります。
たとえば、図面では平面的にしか見えなかった箇所も、3D化することで「どこが問題なのか」「どう直すべきか」が明確になり、現場の判断力や説明力が格段に上がります。これまで見えなかったものが「見える」ことで、誰にとっても分かりやすい現場づくりを目指したいと思っています。
このような技術は、関係者間の認識のズレをなくし、スムーズな意思決定や合意形成にもつながります。今後はARやVRといった他の先端技術との連携も視野に入れ、もっと効率的で安全な現場づくりを実現していきたいです。

1日のスケジュール

  • 9:00

    出社・メールチェック・スケジュール確認

  • 9:30

    作業準備・協力会社との打ち合わせ

  • 10:30

    現場巡回・安全確認

  • 12:00

    昼休憩

  • 13:00

    現場調整・写真撮影

  • 14:30

    施工内容の確認・資料作成

  • 16:30

    社内での打ち合わせ・進捗報告

  • 18:00

    退社

"止めない"という責任感

社会インフラを支える仕事として、意識していることは?

私たちがミスをすると、発電所が止まってしまう。そうなれば、インフラ全体が機能しなくなる可能性すらあります。だからこそ、すべての作業には大きな責任が伴います。
逆に言えば、私たちの仕事が確実に遂行されているからこそ、社会のインフラは安定して稼働している。やりがいというよりは責任感、ですが、それこそがこの仕事の本質なのだと思います。
また、原子力発電所は国内外から注目される施設であり、作業ひとつひとつに求められる品質や安全性の基準も非常に高いです。その中で自分の判断が現場全体に影響するという緊張感を持ちながら仕事をすることが、日々の成長にもつながっています。

私の使命

  • 入社時 2018

    他にはない建築の現場で、自分にしかできない経験を積みたい

  • 取材時 2025

    最新技術の力で、現場の安全と効率をアップデートしていく

休日の過ごし方

休日は、作り置きの料理をまとめて作ることが多いです。平日は忙しくてなかなか時間が取れない分、週末に下ごしらえをして、お弁当のおかずなどに活用しています。和食が好きで、特に「賛否両論」の笠原将弘シェフのレシピ動画をよく参考にしています。
最近ではサイゼリヤのミラノ風ドリアを再現してみたり、ジャンルを問わず挑戦しています。こうした時間があるからこそ、平日の忙しさにも前向きに向き合えている気がします。